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似たような用語2

用語を覚えよう!

フラメンコの歌をスペイン語でカンテと言いますが、カンテ以外にもいくつかの用語が日常的に使われます。

 

今回は、踊りに対して唄われる歌に関する、以下の用語についてお話しします。

 

 レトラ

 エストリビージョ

 コルティージャ

 カステジャーノ

 パセイージョ

 サリーダ

 マチョ

 

歌い手やギタリストとのリハーサルの場において、これらの用語を知らないと、会話がうまくいかないこともありますので、この機会に少し知識を深めておきましょう。

 

 

レトラ

レトラというスペイン語にはいくつかの意味がありますが、この用語がフラメンコにおいて使われる場合は、「その曲の中心となる、歌の歌詞」を指します。

 

一般的に…歌は、数コンパスから10コンパス程度の長さで唄われますが、レトラに続けて別の何かを付け足して唄われることがしばしばあります。

 

どこまでがレトラで、どこからが別のものなのか…わかるようになるまで、たくさんの歌を聞いて慣れていきましょう。

 

 

エストリビージョ

エストリビージョとは、「サビ(コーラス)部分」のことです。「わびさび」のサビではなく、繰り返して唄われる部分のことです。

 

この用語は、フラメンコに限定して使われるものではありません。ポップスなどの一般的な音楽の方が理解しやすいと思われます。

 

 1番の歌詞→サビ部分

 2番の歌詞→サビ部分→サビ部分

 

こんな構成の曲を聞いたことが、誰でも必ずあると思います。

 

踊りのフラメンコにおいては、ハケ歌(終わりの歌)として、エストリビージョが唄われることが多いです。

 

基本的に、エストリビージョは繰り返して唄われる歌ですから、繰り返さずに一度で終わってしまうと、お客さんに中途半端な印象を与えてしまうかもしれません。余程の理由がなければ、歌い手に繰り返して唄ってもらえるように心掛けましょう。

 

 

コルティージャ

コルティージャとは、レトラに続けて唄われる短い歌のことです。

 

踊りのアレグリアスに対して、よく唄われる歌は11コンパスの長さで出来ています。この11コンパスは、レトラが7コンパスで、それに続けてコルティージャが4コンパスです。7+4で合計11コンパスになります。レトラが5コンパスの場合は、5+4で合計9コンパスになります。

 

アレグリアスの例を挙げましたが、日本のフラメンコ事情を考えると、コルティージャという用語が使われるのは、アレグリアスに限定されていると思って良いでしょう。

 

コルティージャの意味を調べましたが、よくわかりませんでした。このようなことは、いわねの専門外なのです(笑)。

 

スペイン語には、-ito/aや-illo/aという語尾を付ける習慣があるので、短い歌(letra corta)のcortaがcortillaになったのではないでしょうか?

 

ちなみに、コレティージャが正しいという説があります。レトラの後ろに付ける歌ですから、尻尾の意味のcolaの語尾が変化してcoletillaと呼ばれるようになったとか…。しかし、colaの語尾を普通に変化させるとcolitaやcolillaになるので、cortaからの変化の方が自然な気がします。

 

 

 

カステジャーノとパセイージョ

最近のフラメンコでは踊られる機会が減ってしまいましたが、アレグリアスのシレンシオに続く歌部分のことです。

 

カステジャーノ(castellano)とはカスティージャ地方(現在のマドリード近辺)の人や、そこで話されている言語を指します。早い話がスペイン人、スペイン語のことですが、これではフラメンコの話と結び付きません。

 

アレグリアスに出てくる部分は、パセオ・デ・カステジャーノ(paseo de castellano)と言います。複数形のpaseo de los castellanosが正しいかもしれませんが、意味がよくわかりません(笑)。散歩程度の、短い歌部分だからでしょうか?

 

パセイージョはおそらく…コルティージャ(cortilla)と同じようにpaseoに対して-illoが付いて、パセイージョになったと思われます。ちなみに、スペルをしっかりと見ればわかりますが…カスティジャーノではなく、カステジャーノが正しいです。

 

カステジャーノ(パセイージョ)には、コルティージャが4コンパス唄われます。

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用語を3つ使って説明しました。意味を正確に把握できるでしょうか?

 

 

サリーダ

曲の冒頭に唄われる部分のことです。「ティリティ…」「レレレ…」「アイアイ…」などの、意味の無い言葉で唄われますが、エストリビージョやコルティージャが唄われることも多いです。

 

 

マチョ

machoを辞書で調べると、「男性、雄、マッチョ」です。マチョは、テンションの高い歌を指します。この用語がもっとも使われるのは、シギリージャの最後の歌部分です。

 

また、カーニャの最後の方に歌われるブレリア部分や、アレグリアスやソレアなどのテンションの高い歌に対してもマチョという言い方をすることがあります。

 

「ソレアは、1つ目の歌からマチョでお願いします」などのように使っても、充分に意味が通じると思われます。

 

 

人によって使い方は違う?

言葉の使い方は、人それぞれ違うこともあります。同じ踊りのスタジオ内では、多くの人が同じ使い方をするでしょうが、別のスタジオの人は別の言い方をしているかもしれません。

 

多くの人と接して、いろいろな使われ方を参考にしながら、用語の意味を少しずつ理解していきましょう。